2000年の冬に、母がくれたマイルを使って無料航空券を手に入れたため、秋田へ行きました。
秋田行きのフライトは空いていて、羽田からたったの50分で到着。
まず、リムジンバスで秋田市内へと向かうと、秋田駅は、広々として、キレイに整っていて、駅ビル「トピコ」にあるわっぱめしのお店「杉のや」もすぐに見つかりました。
そこで夕食に頂いた五目わっぱめしは、秋田こまちのご飯に山菜やシメジなどが混ぜられ、卵焼き、紅ショウガ、グリーンピース、鮭、カニ、エビ、イクラ等、どの具も美味しかったです。
それから、19時発の電車で横手に向かったのですが、ホームに停まっている電車はドアが閉まっていて、自分でボタンを押して開け閉めをするようでした。
寒さや雪を防ぐためなんだろうなと思いましたが、出発時刻にも合図のベルや音楽が一切鳴らずに電車が動き出すので、何だか奇妙な感じがしました。
20時すぎに横手に着いてからは、すぐに入浴を済ませて、TVで「やまとなでしこ」「スマスマ」「あいのり」を見たのですが、スマスマに吉川晃司さんが出演していて、ちょっぴりファン復活しそうでした。
翌朝は7時に起きて、窓からは雪景色が見えて感動。
でも、この日は最低気温がマイナス4度&最高気温が4度の予想で、一日雪のようなので、厚着で来て良かったと思いました。
横手では、かまくら館に行きたくて、地図を片手に道の途中で何人もの人に場所を尋ねましたが、どの人も東北弁なので「ここは秋田なんだな~」と実感しました。
↑ かまくら室は、マイナス10度に保たれていて、かまくらは本物の雪で作られていて、幼い頃から絵本や写真で見て憧れていたかまくらを見られて感動でした。
いつか横手のかまくら祭りにも行ってみたいです。
横手からは、大曲経由で、新幹線こまちに乗って田沢湖へ。
窓から外を見ると、雪が横に降ったり、まるで埃か綿くずが降っている感じで、ふぶいたかと思うと青空が広がって、千葉では見られない景色に胸がときめきました。
また、田んぼや山が広がるのどか且つ雄大な風景も楽しめて、くっきりと青く澄んだ田沢湖はため息ものの美しさでした。
↑ たつこ像と御座石神社。
田沢湖に太陽の光が反射するのもきれいだし、曇って雪がたくさん舞って、グレーっぽい色になるのも素敵でした。
次は、急行バスに乗って角館へ。
あまり時間がなかったので、お目当ての石黒家だけ見学しましたが、囲炉裏や欄間や雪よけの縁側板など興味深いものも多く、なんとなく自分の祖父母の家を思い出しました。
武家屋敷通りは、その名の通り昔ながらの趣ある様子でタイムスリップしたような気分を味わい、見学後は、稲庭なめこうどんを食べてみたのですが、きしめんを少し細く柔らかくした感じで美味しかったです。
それから、内陸縦貫鉄道に乗って男鹿へ。
しばらくのどかな田園風景が続いたあと、モミの木を大きくしたような高い木が無数に生えていて、それが全て雪化粧している幻想的な光景が見られ、まるで白いクリスマスツリーを何万本も見ているようで、感動してしまいました。
長い列車旅で退屈かと思っていましたが、一面の銀世界にすっかり目も心も奪われて、日没であたりが暗くなるまで、ずっと窓にかじりついていました。
男鹿には19時半に到着し、夕食にきりたんぽ鍋を頂きました。
初めてのきりたんぽは、おもちっぽくてとても美味しく、鶏肉、白菜、玉ネギ、シメジ、マイタケ、エノキ、かまぼこ、ゴボウ、しらたき、こんにゃくと具沢山で、つゆがしみこんだ良い味でした。
最終日は、朝から結構雪が降っていましたが、なまはげを見るため、電車で羽立に行って、そこでタクシーを貸し切る交渉をしました。
↑ 男鹿駅。
↑ 駅前にあったビジネスホテル。
当時は、女性が一人で泊まれるホテルは少なくて、ビジネスホテルにしか泊まれないことも多かったのですが、今見るとTVと電話が古臭くて可愛いなと思います。
↑ 真山伝承館。元々の民家を使っていて、わらぶき屋根や囲炉裏が懐かしく、はじめになまはげについての説明があり、その後舞台が始まりました。
そして、なまはげ登場というところで、とんでもなく荒々しい&激しい音がして、襖が力いっぱい開けられました。
私は、予想もしなかったバタバタバタという大きな音に度肝を抜かれ、驚きと恐怖で隣の中年女性と手を取り合って悲鳴をあげてしまい、「これじゃ、子どもは泣くよな~。」と思いました。
↑ なまはげのセリフは、東北弁で聞き取れないことも多かったですが、時々笑えて、なまはげが暴れたときに落ちたわらを持ち帰るとご利益があるというので、何本か拾いました。
とても遠い場所で、往復のタクシーではドライバーさんの言葉がどう頑張っても聞き取れなくて残念でしたが、なまはげの実演は素晴らしかったので、いつか娘を連れて行ってもう一度見たいです。
男鹿からは、電車で秋田に戻り、駅のそばにある千秋公園を散歩し、最後の食事にしょっつる鍋を頂きました。
この日は天気が良かったので、飛行機からは山脈と海と市街地がよく見えて、窓側席を堪能しながら帰りました。