泥染体験
奄美大島では、泥染を体験できるところがいくつもあります。私と娘は、大島紬村を訪れてハンカチを染めてみました。
中はとても広く、亜熱帯植物庭園になっています。始めに、大島紬村のガイドさんが、大島紬の生産工程の説明をしてくれて、次に実際に作業をしている様子を見学させてもらえます。
大島紬の緻密な設計図や、細かくて気が遠くなりそうな色付けや織りの作業などを目の前で見せてもらい、見れば見るほど、手の込んだ着物の素晴らしさにため息が出ました。
私も、母にもらった大島紬があるので、自宅に戻ったら、改めてじっくり見てみようと思いました。
次は、職人さんに手ほどきを受けながら、泥染に挑戦です。
まず、どんな模様に染めるかを決めて、広げたハンカチの一部をねじって、糸をくるくると巻きつけます。
私は簡単な模様にしましたが、娘は複雑な模様にしたので、糸を巻く作業も大変そうです。でも、職人の平さんが色々と楽しい話をしながら教えてくれて、私たちが泊まる奄美ロングビーチのオーナーと友人であることが分かり、益々盛り上がりました。
車輪梅(しゃりんばい)から抽出して作った染料に3回ずつ浸して、赤紫ぽくなったら、今度は足の付け根まである長靴をはいて、泥田に入ります。
泥田の泥でハンカチをもむようにして、真っ黒にします。
その後、鍋で煮て、水洗いして、色を抜けないようにする薬を入れて、脱水機にかけます。
脱水機のブレーキを下げると、機械が止まるのですが、娘には結構な力仕事だったようです。
最後に、アイロンをかけてもらい、真っ白だったハンカチが素敵に染め上がりました。
before
after
ほのか作 ↑
ゆうこ作 ↑
娘のハンカチを見て、力作だな~と感動しましたし、私ももっと頑張れば良かったと思いましたが、旅の良い記念になりました。
鶏飯(けいはん)
夫は、出発直前に急性腸炎になったので、旅行中は食事せずにポカリスエットのみかなと思っていたのですが、私たちの泥染が終わるやいなや、「鶏飯食いに行くぞ!」とかなり空腹な様子。
鶏飯は、奄美大島の郷土料理で、私は絶対に食べたかったけど、夫はかなりの偏食で、旅先(特に海外)でその土地ならではのものを食べることはまずありません。
16年前にグアムに行ったときも、現地でチャモロ料理を食べたい私に対して、滞在中ずっとスーパーのバウムクーヘンを食べていたくらいですから。
でも、鶏飯はお茶漬けのような料理で、病み上がりの夫のお腹にも優しそうだし、大島紬村のすぐそばに有名なお店「けいはん ひさ倉」があるのを調べて、一刻も早く行きたいと思ったようです。
お店に入ると、鶏のだしの良い匂いがします。
鶏飯の量が分からないので、お店の人に聞くと「2人分頼めば十分ですよ。スープとご飯はおかわりできますから。」と教えてくれました。
鶏飯2人前と焼き鳥5本を注文したら、あっという間に出てきました。
お櫃に入ったご飯を茶碗によそって、具(錦糸卵やしいたけや鶏ささみ、パパイヤ漬け、ごまやネギや刻み海苔)をのせて、鍋に入ったスープをかけていただきます。
スープが食べたことのない美味しさで、あっさりしているので、丼ぶりのような茶碗のご飯でもぺろりと完食してしまいました。
好き嫌いの多い娘も、お通しのパパイヤ漬けから鶏飯、焼き鳥まで全て気に入って、お腹いっぱい食べましたし、夫もかなりご満悦な表情です。
家族3人共に大満足な夕食でした。