ピーターラビットの世界へ
イギリス北部にある湖水地方へは、ロンドンから列車で3時間位かかります。
目的地のウィンダミアまでの直行列車はなく、オクセンホルムやプレストンなどで乗り換えが必要で、列車の本数も少ないし、遅れなどで接続がうまくいかなかった場合、乗り換え駅で1時間以上のロスが発生したりするのです。
ですから、バス移動がメインのお任せツアーに頼るか迷ったのですが、好きなように巡れないし、費用も3倍くらいかかるので、自分たちの足で回ることにしました。
そして、日帰り旅行なので、滞在時間を最大限にとれて、ロンドンに戻るのも22時前で、リスクと費用が最も少ないパターンを必死に考え、日本でナショナルレイルのサイトとにらめっこで往復の手配をしました。
私は2等席を選び、窓側は取れませんでしたが、大きなテーブルがついた4人席で朝食をとりながら、まずはプレストンへ。
ロンドンとは違ったのどかな風景に見とれながら、あっという間に2時間経過して、定刻にプレストンに到着しました。
でも、列車の外は恐ろしい寒さで、乗り換え待ちの15分間が地獄のようでした。
特に娘はショートパンツで「足がやばい!寒すぎる!」と辛そうだったので、私のパーカーをスカートのように腰に巻いて暖かくしました。
ホームの足元に、何号車が停車するか書いてあるので、該当する場所で待って、列車のドアが開くやいなや、下車する人がいないのを確かめて、車内に駆け込みました。
でも、私たちは寒がっていたけど、中にはノースリーブの人もいて、見ているだけで鳥肌がたちそうでした。
プレストンからは、30分でオクセンホルムに到着し、そこからはバスでウィンダミアに向かいます。
ヴァージントレイン側の都合で、列車の運行がないため、振り替え輸送バスのような感じでしたが、時刻表に記載された到着時刻より大幅に早くウィンダミアに着いて、嬉しかったです。
↑ ウィンダミア駅。映画「ピーターラビット」や「ミスポター」で見たのと同じで、ついに来たんだ~!と実感がわきました。
外の寒さに体が慣れたのか、風が少し弱まったのか、バスやタクシーに乗らなくても平気そうだったので、「歩こう!体も温まるし。」と話して、ウィンダミア湖畔の街ボウネスまで40分ほど歩くことに。
石造りの建物や緑の多い坂道をどんどん下って行きます。
お昼は、「ワールド・オブ・ビアトリクス・ポター」というアトラクションの館内にあるカフェで食べることにしていたのですが、迷わずにたどり着けました。
カフェでは、サンドイッチのハイティーと自家製スコーンのクリームティーを注文。
たまごサンドとハムサンドが美味しく、スコーンにつけるクロテッドクリームも絶品でした。
紅茶も冷えた体を温めてくれて、娘は「美味しい~」とじっくり味わっていました。
注文時に、店員さんが「親子2人でちょうど良い量だね」とほめてくれましたが、実際には私たち2人には食べきれないくらいで、最後のデザートは苦しかったです。
「ワールド・オブ・ビアトリクス・ポター」は、ピーターラビットの絵本に出てくる場面を再現していて、本物っぽいお人形や細かなセットを見ていると、まるで絵本の世界に入り込んだかのようでした。
↑ ピーターの青い上着がかけられています。絵本にそっくりです。
↑ アヒルのジマイマ。娘は2歳の頃大好きでした。
↑ カエルのフィッシャーどん。
↑ 本当にピーターが出てきそうです。
↑ 宿敵マグレガーおじさん。
↑ 作者のビアトリクス・ポターさんの蝋人形。
カフェでお腹もいっぱいになったので、この旅一番の目的「ヒルトップ」へ向かう船乗り場ボウネス・ピアに行きました。
雨がぽつぽつと降り始め、船から見る湖はグレー色で残念でしたが、お天気ばかりは選べないので仕方ありません。
できることなら緑の山々と青いウィンダミア湖を見てみたかったです・・・。
船で10分ほどで対岸に到着し、そこからミニバンで「ヒルトップ」へ。
坂が多く、車でないと移動が大変なことがよく分かります。
窓から見える景色はきれいなのですが、空は雲が厚く黒くなってきて、心配になりました。